「食に関わる問題は、人の命に直結します。あの時の対応は、決して十分だったとは思えません」
悲痛な面持ちでそう語るのは、万博会場内の韓国料理店「景福宮(キョンボックン)」に勤務していた元従業員のAさんだ。
一体、世界中から客人を迎える晴れの舞台で何が起きていたのか。
景福宮を運営するのは、東京都中央区に本社を置く『有限会社KORAIDOU』。同社のウェブサイトには、
事業内容として「博覧会における参加・運営」「レストランの企画・運営」などがあげられている。
問題が起きたのは、万博開幕から約1か月が経過した5月27日のことだった。Aさんが当日の様子を振り返る。
「5月27日、ホールのスタッフがお客様に『キンパセット』(2800円)をお出ししようと、作りおいていた弁当の蓋を開けた瞬間、付け合わせのチャプチェから、ツンと鼻を突く酸っぱい匂いがしたんです。
実際に複数のスタッフが匂いを嗅いでみると確かに異臭がしました。
この時点ですでに4食ほどお客様に提供してしまっていたので、“これ、絶対にダメだろ”と、すぐさまその弁当をキッチンに持ち込み、社長に報告しました」
チャプチェは、春雨を野菜とともに炒めた料理だ。報告を受けた社長は、即座にチャプチェの提供を中止するよう指示したという。
■始末書には「すっぱい臭いが出るままお客さんに…」
店舗では問題発覚後、当時の料理長が「始末書」を書いている。取材班はその始末書の写真を入手。
そこには、料理長の署名と共に、今回の事態を引き起こした原因が綴られていた。
〈このたびは、私の不注意により5月27日に、チャプチェにすっぱい臭いが出るままお客さんに出す事態を引き起こしてしまいました。
会社のルールではチャプチェは当日の朝に調理しなければならないですが前日の残飯がたくさん残って再加熱しました。
(中略)今回の件を真摯に反省し、今後は再発防止に努め、全てのチャプチェは当日生産、残飯は全量廃棄をすることを誓います〉
残飯と書いてはいるが、前日に売りきることができなかった分ということだろう。
別の元従業員Bさんは、前日のチャプチェを調理し直したことに加えて、不適切な食品管理によってこの事態につながった可能性を指摘する。
以下は記事で
https://www.news-postseven.com/archives/20250812_2058236.htm...
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