トランプ政権は「エネルギー自給」を強調していますが、農業の生命線である肥料や一部の特殊原油、戦略物資において依然として強い依存関係にあります。
米国のホルムズ海峡依存物資まとめ(2026年3月時点)
物資カテゴリー 主な品目 依存状況・米国の現状 主な供給国
肥料(窒素系) 尿素, アンモニア 米国は尿素消費量の約17%を同海峡経由の輸入に依存。春の作付けを控え、供給不足が深刻化 サウジアラビア、カタール
肥料(リン酸系) リン酸二アンモニウム 米国消費量の約20%が同海峡を通過。モロッコ産への関税等の影響で中東産への依存が高まっていた サウジアラビア
肥料原料 硫黄 肥料製造に不可欠。中東は世界の海上貿易供給の約半分を占め、米国企業の原料調達に直結 サウジアラビア、UAE、クウェート
エネルギー 重質原油 米国は石油輸出大国だが、国内の複雑な精製施設には中東産の重質油が必要。輸入の約7〜10%が海峡経由 サウジアラビア、イラク
特殊ガス ヘリウム 半導体製造や医療機器(MRI)に不可欠。カタール産が世界供給の多くを占め、海峡封鎖で供給網が寸断 カタール
依存による具体的な影響
農業コストの急騰: 2026年2月末の海峡封鎖以降、米国内の尿素価格は50%以上急騰し、1トンあたり700ドルを突破しました。
食料安全保障への懸念: 米国農家の約75%が春の作付けに必要な肥料をまだ確保できていないと報じられており、秋の収穫量減少と食料インフレ(アグレーション)が懸念されています。
政治的矛盾: トランプ氏は「米国は石油自給により海峡を守る必要はない」と主張してきましたが、肥料不足による農家からの突き上げを受け、結局は米軍による海峡パトロールや介入を示唆せざるを得ない状況にあります。
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