イスラエル軍、食料受け取ろうと集まったガザ住民1000人超殺害 国連
2025年7月23日 12:13 発信地:ジュネーブ/スイス [ スイス ヨーロッパ ]
【7月23日 AFP】国連は22日、米国とイスラエルの支援を受けてパレスチナ自治区ガザ地区で人道支援物資の配給を行う「ガザ人道財団(GHF)」が活動を開始して以来、イスラエル軍がガザで食料を受けとろうとしたパレスチナ人1000人以上を殺害したと明らかにした。
公式には民間団体となっているGHFは、イスラエルがガザへの物資供給を2か月以上遮断し、大規模な飢饉(ききん)の警告が出された後、5月26日に活動を開始した。
GHFの活動は混乱を招き、配給を待つ人々にイスラエル軍が発砲したと毎日のように報じられている。イスラエル軍はガザで、イスラム組織ハマスの壊滅を目指して活動している。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のタミーン・アルキータン報道官はAFPに対し、「GHFの活動開始以来、ガザで食料を受け取ろうとしたパレスチナ人1000人以上がイスラエル軍に殺害されている」と発表。
「7月21日現在、ガザで食料を受け取ろうとして殺害された人の数は1054人に上る。うち766人はGHFの配給拠点付近で、288人は国連などの人道物資を運ぶ車列付近付近で殺害された」と続けた。
アルキータン氏はさらに、「私たちのデータは、医療チーム、人道支援団体、人権団体など、現地の信頼できる情報源からの複数の情報に基づいている」と付け加えた。
2023年10月7日にハマスがイスラエルに対して行った越境攻撃を発端とする紛争は、ガザに住む200万人以上の人々に深刻な人道的状況をもたらした。
ガザの住民は、食料やその他の必需品の深刻な不足に直面している。
GHFは、これまでに140万箱以上の食料品を配布したと述べている。
GHFのジョン・アクリー暫定事務局長は21日、「人々の安全を確保し、情報を提供するために、私たちはリアルタイムで活動を調整している。また、他の団体と連携して活動規模を拡大し、ガザの人々にさらに多くの食料を届ける準備も整っている」と述べた。
だが、GHFがイスラエルの軍事目的に便宜を図り、基本的な人道原則に違反しているとの懸念から、国連や主要人道支援団体は協力を拒んでいる。(c)AFP
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