米国と中国が、より広範な貿易戦争を回避し得る貿易協定の枠組みに合意した翌日の米国時間10月27日、S&P500は過去最高値を付けた。このニュースを受け、金価格は下落した。
S&P500は1.2%高で引け、数週間続く上昇基調を維持し、終値として史上最高の6875ポイントとなった。
金先物は米国時間10月27日の取引で一時4000ドル(約60万9500円)を割り込み、米東部時間の午後4時過ぎ時点で日中の下落率は3%超となった。
金価格は直近6営業日のうち5回目の下落に向かっているが、米国時間10月21日には10年以上ぶりとなる単日で5%超の下げを記録していた。ここ数カ月の歴史的な急騰を受け、投資家が一斉に利益確定に動いたことが背景である。
S&P500の上昇はテスラ(+4.3%)、アルファベット(+3.6%)、エヌビディア(+2.8%)といったテック銘柄が牽引した。これによりテック比率の高いナスダック総合指数もさらに押し上げられ、終値は約2%高の2万3637と過去最高を更新した。
ダウ・ジョーンズ工業株平均も0.7%高の4万7544ポイントと、過去最高で引けた。
複数の報道によれば、米中は米国時間10月26日に貿易合意の枠組みに到達し、ドナルド・トランプ大統領が2週間前に示唆した100%関税の撤回につながる可能性を示した。
S&P500に対する寄与はテスラ、アルファベット、エヌビディアより小さいものの、クアルコムは来年に自社設計の半導体チップを発売すると発表し、取引で株価が11%急騰した。これはエヌビディアに正面から挑む動きとなる。
今月初め、中国がレアアース(希土類)を含む製品の輸出について、外国企業に中国政府の承認取得を義務づける方針を発表したことを受け、トランプは追加で100%の対中関税を課すと警告した。2020年から2023年にかけて、中国のレアアース鉱物の埋蔵量は世界の70%を占めたとされる。このレアアース規制には、製品の意図する用途の説明を求める要件も含まれている。トランプは、中国が市場を「詰まらせ」ようとしていると非難し、この輸出規制は「国際貿易においてまったく前例がなく、他国との関係における道義的な恥辱だ」と述べた。
交渉が決裂し、トランプ氏が関税の脅しを実行に移した場合、新たな100%関税は、すでに米国が中国に対して課している30%の関税に上乗せされることになる。一方、合意が成立すれば、関税引き上げは回避され、中国によるレアアース輸出要件の適用も延期される可能性があるとCNBCは報じ、さらに米国の主要な輸出作物である大豆の中国による購入再開が含まれる可能性にも言及した。中国はかつて米国産大豆の最大の買い手だったが、4月以降、同品目を購入していない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e587bda83d07a3b15695f...
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