>>95 「What Happened on the Moon?」(2000年制作)は、陰謀論(月着陸捏造説)を語る上で有名な映画ですが、
BBC(英国放送協会)の番組ではなく、デヴィッド・パーシーという人物が制作したインディーズ作品です。
しばしば「BBCのドキュメンタリー」と偽って騙られることがありますが、実際にはAulis Publishersという
独自の出版社からリリースされたものです。
顛末(その後の展開と科学的な決着)
この番組が提起した「証拠」は、その後の科学的検証や、新たな探査データの登場によって、現在では全て
論破(デバンク)されています。その主なものは、
「C」の文字の正体:
NASAが保管しているオリジナルのネガを調べた結果、その文字は写っていませんでした。
現像後のプリントの段階で紛れ込んだ「糸くず(または髪の毛)」が偶然Cの形に見えたものだと判明して
います。
十字マークの消失:
明るい白(宇宙服など)が十字マーク(細い黒線)に重なると、写真の露出の関係で「白飛び」が起き、
細い線が消えて見えるという光学現象(飽和現象)でした。
影の角度:
起伏のある月面に影が落ちると、遠近法によって影が並行に見えないことがあります。これは地上でも
起伏のある場所で撮影すれば再現可能です。
決定的な証拠(LROの画像):
2009年、NASAの月周回衛星「LRO」が月面の超高解像度写真を撮影しました。そこには、アポロ11号
から17号までの着陸船の脚部分、月面車(バギー)、さらには宇宙飛行士が歩いた足跡や走行跡が写って
いました。
BBCは、このデヴィッド・パーシーの説に対して肯定的な立場をとったことはありません。
むしろ、BBCの長寿天文番組『The Sky at Night』などで、こうした陰謀論がいかに科学的に誤りである
かを解説する特集を組んでいます。
「BBCのWhat Happened on the Moon」として広まっている情報は、「イギリス人制作者による私的な
陰謀論ドキュメンタリー」が、公的な放送局の名前を借りて信頼性を高めようと偽って騙られた嘘です。
現在ではこの番組で提示された疑問は、映像の編集マジックや科学的な無知に基づいたものであること
が証明されています。
こういった「もっともらしく見える嘘」の分析は『オペレーション・ルネ』とも共通するテーマですね。
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