世界陸上「ラスト1周 告げる鐘」手がける銅器メーカー“老子製作所”
「ギリギリ攻めて模様を表現」梵鐘シェア7割の高岡銅器
13日に開幕する東京世界陸上を伝統工芸の力が支えます。
中長距離種目でラスト1周を告げる鐘を手がけたのは高岡銅器の老舗メーカーです。
金色に輝く鐘にくっきりと浮かび上がる世界陸上東京大会のロゴと文字。
世界陸上のために特別に作られた鐘です。
鐘のプロフェッショナルにことし4月、世界陸上の計測を担当する
セイコーグループから「ファイナルラップベル」の製作が依頼されました。
「ファイナルラップベル」は、800m以上のトラック競技でラスト1周に
突入した時に審判員が鳴らす鐘です。
鐘を製作したのは富山県高岡市で、110年以上の歴史のある鋳物メーカー「老子製作所」です。
「梵鐘」の国内シェアは7割以上を占めていて、広島平和記念公園にある「平和の鐘」も手がけています。
老子製作所 老子祥平社長「もう一段ギアをあげるためのきっかけになるようなものに
なるんだろうと想像して、音にはちょっとこだわりました。高くて澄んだ音というのが
気持ちを奮い立たせられるのかな、私の勝手な思いですけども…」
鐘は青銅製で、通常よりすずの成分を高めにして高くて澄んだ音色を表現したということです。
音色とともにこだわったのが大会のロゴと文字です。
「砂型になるんで、あんまり細かいと模様が出なかったりするんですけど」
「きっちりと細かく表現できるギリギリのところまで攻めて出したかなと思います」
「うちで作った鐘の音を聞いてもうひとつ力を入れてもらって、自己ベストであったり
大会記録であったり、世界記録を出していただけたらうれしいなという思いはありますけどね」
ギリギリに攻めた「ファイナルラップベル」が、世界陸上のラスト1周の戦いの幕開けを高らかに告げます。
東京2025世界陸上は9月13日から21日まで開催されます。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/216741...
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