
おっしゃる通り、アメリカ陸軍(U.S. Army)においては、2等兵(Private, E-1)として入隊した兵士が士官(Commissioned Officer)になるのは非常に難しいのが現実です。ただし、「絶対なれない」というわけではなく、例外的に昇進するルートも存在します。
🎖️ 士官になるルート(下士官・兵士からの昇進)
1. OCS(Officer Candidate School)ルート
• 下士官(NCO)や兵士が志願して士官候補生課程に進む制度。
• 学歴(通常は学士号)が必要。
• 非常に競争率が高く、推薦・成績・リーダーシップ評価などが重視される。
2. グリーン・トゥ・ゴールド・プログラム(Green to Gold)
• 現役兵士が大学に通いながらROTC(予備役将校訓練課程)を受け、卒業後に士官になる制度。
• 学費支援もあり、優秀な兵士に門戸が開かれている。
3. Warrant Officer(准尉)ルート
• 技術職に特化した士官階級で、通常の士官とは異なるが、指揮権を持つ。
• 特定の分野(航空、情報、整備など)で高い専門性を持つ兵士が対象。
⏳「20年で定年・即日年金」の実態
• アメリカ軍では20年勤続で退役年金(retirement pay)の受給資格が得られます。
• 退役後すぐに年金が支給されるのは事実で、これは士官・下士官問わず共通です。
• 例えば、20年勤務したE-7(上級曹長)であれば、退役時点で現役給与の約50%程度の年金が支給されます。
• さらに、退職金(lump sum)を選択することも可能で、年金の一部を前倒しで受け取る制度もあります。
🪖「優秀でないと長く務まらない」の背景
• 昇進競争が非常に厳しく、特にE-6(軍曹)以降は選抜制。
• 昇進できなければ「High Year Tenure(HYT)」制度により強制退役となることも。
• 士官も同様で、昇進できなければ一定年数で退役を求められる。
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